地獄を見たトレーダーの告白。失敗は「終わり」ではなく、「最強の教科書」だった。
あなたは今、絶望の淵に立っていますか?
こんにちは、副業パパです。
もしあなたが今、 「投資で大きな損失を出してしまった」 「何をやってもうまくいかない」 「もう立ち直れないかもしれない」 と、暗い部屋で一人、スマートフォンの画面を見つめているなら、少しだけ、私の話を聞いていってもらえませんか。
かくいう私も、ほんの少し前まで、あなたと同じ「絶望の淵」に立っていました。 いや、立っているどころか、崖から突き落とされ、深海に沈んでいくような感覚でした。
結論から言います。私は、米国株(SOXL)で200万円という大金を、一瞬で失いました。
それは、汗水たらして稼いだお金であり、未来への希望を託した大切なお金でした。 今日は、その「人生最大の失敗」と、そこから這い上がり、現在は約5,700ドル(約85万円 ※1ドル150円換算)の元手から、毎月コンスタントに300ドル(約4万5千円)の利益を「手堅く」生み出せるようになった、泥臭い復活劇の全てをお話ししようと思います。
これは、自慢話ではありません。 ただの、大失敗した男(あるいは女)の「告白」です。
この記事が、かつての私のように出口の見えないトンネルにいる誰かにとって、ほんの小さな光になることを願って。
【第1章】地獄の幕開け:SOXLと「一発逆転」の夢
あの日、私は熱に浮かされていました。
202X年、世界的な半導体ブーム。ニュースを付ければ「半導体が足りない」という言葉が飛び交い、関連銘柄は青天井の勢いで上昇していました。
その中で、ひときわ輝いて見えたのが「SOXL(ディレクション・デイリー・半導体株・ブル3倍 ETF)」です。
「ブル3倍」
この言葉の魔力に取り憑かれた者にしか分からない、強烈な高揚感。 「1日で10%上がれば、俺の資産は30%増えるんだ」 「これまでの負けを、一気に取り返せるかもしれない」
そう、私は焦っていました。 他の投資で思うような成果が出ず、「もっと早く」「もっと大きく」稼ぎたいという欲望が、冷静な判断力を蝕んでいたのです。
SOXLに大金を投じた当初は、夢のような日々でした。口座の数字が1日に数十万円単位で増えていく。 「ほら見ろ、やっぱり俺は正しかった」 「億り人になるのも夢じゃない」 私はすっかり増長し、含み益を利確することなく、「もっと、もっと」とポジションを膨らませていきました。
【第2章】崩壊:鳴り止まないアラートと200万円の「死」
しかし、宴は長くは続きませんでした。
市場の風向きが変わったのは、一瞬でした。 きっかけは、FRB議長のちょっとした発言だったかもしれません。あるいは、決算の小さな失望だったかもしれません。
あれだけ輝いて見えたSOXLのチャートが、滝のように、ナイアガラのように、垂直に落ち始めたのです。
「大丈夫だ、ただの押し目だ」 「3倍レバレッジだから、下がる時も激しいだけだ」
そう自分に言い聞かせ、私は「愚かなナンピン買い」を始めました。 下がれば買い、さらに下がればもっと買う。
口座残高は恐ろしい勢いで減っていきました。 朝起きて、含み損が50万円増えている。 昼休みに、さらに30万円減っている。 夜、お風呂に入る頃には、もう画面を見る勇気もありませんでした。
そして、運命の日。 ついに、私の心は折れました。 これ以上、現実から目を背けることはできない。
「損切り」
そのボタンを押す指は、鉛のように重かった。 クリックした瞬間、私の口座から「200万円」という数字が、正式に消え去りました。
それは、ただの数字ではありません。 家族との旅行に行けたはずのお金。 自己投資に使えたはずのお金。 何より、私の時間と労働の結晶でした。
「終わった」
部屋の天井を見上げながら、私はただ、呆然としていました。 自己嫌悪、後悔、そして、未来への絶望。 これが、欲に目が眩んだ人間の、惨めな末路でした。
【第3G章】失敗の「解剖」:なぜ私は200万円も失ったのか?
数日間、私は抜け殻のようでした。 しかし、不思議なもので、どん底まで落ちると、人間は少しだけ冷静になれます。
「なぜ、負けた?」
失った200万円は、授業料としては高すぎました。 でも、このまま「ただ失っただけ」で終わらせたら、私は一生、自分を許せないだろう。
私は、自分の失敗を「解剖」することにしました。
- 「投機(ギャンブル)」になっていた
- 私は「投資」をしていたつもりでしたが、やっていたことは完全に「投機」、いや「ギャンブル」でした。「3倍」というハイリスク・ハイリターンに目を奪われ、資産を守るという視点が欠落していました。
- 明確な「ルール」がなかった
- 「いくらになったら買うか」は考えても、「いくらになったら売るか(利確)」「いくらになったら逃げるか(損切り)」という、出口戦略が一切ありませんでした。全てが「感覚」と「欲望」頼みでした。
- レバレッジ商品の特性を理解していなかった
- SOXLのような3倍ETFは、長期保有に向かない「減価」という特性があります。私はそんな基本的な知識すら曖昧なまま、「上がるはずだ」という願望だけで大金を投じていたのです。
- 感情に支配されていた
- 「早く取り返したい」という焦り(欲望)がナンピン買いをさせ、「損を認めたくない」という恐怖が損切りを遅らせました。
要するに、私は「市場(マーケット)」という戦場で、丸腰、ノープランで、感情的に突撃した「カモ」そのものだったのです。
【第4章】再起:5,700ドルと「鉄のルール」
投資の世界から足を洗おうか。 本気で悩みました。
でも、心の奥底で、小さな火が燃えていました。 「このまま負け犬で終わりたくない」 「失ったものは、同じ場所で取り返す。ただし、前とは全く違う方法で」
私は、自分の貯金通帳の「残骸」の中から、なけなしの5,700ドルをかき集めました。 これが、私に残された最後の「種銭」でした。
そして、200万円の失敗から学んだ教訓を元に、自分だけの「鉄のルール」を作りました。
私の「新ルール」:もう、感情では売買しない
SOXLでの失敗は、「欲」と「恐怖」に振り回された結果でした。 ならば、次にやるべきことは、その「感情」を徹底的に排除すること。
私が今、実践しているルールは、驚くほど単純です。
ルール1:利確は「買付価格 + 1.6%」で、指値注文一択
たった、1.6%です。 かつて「1日で30%」を夢見ていた私からすれば、鼻で笑うような数字です。
「もっと上がるかもしれない」 「トレンドに乗った方がいいのでは?」
そんな「欲」は、全て捨てました。 買ったらすぐに、「買値 + 1.6%」の価格で「売りの指値注文」を入れる。 あとは、市場がどう動こうと、画面を閉じます。
なぜ1.6%か? それは、私が様々な価格帯で検証した結果、「高すぎず、低すぎず、現実的に刺さりやすい(約定しやすい)」と感じたラインだからです。 (※これはあくまで私の感覚値です。0.5%でも2%でも構いません。重要なのは「自分で決めたルールを機械的に守ること」です)
これにより、日中の値動きに一喜一憂する精神的な消耗から解放されました。 「あ、売れてた」 そのくらいが、ちょうどいいのです。
ルール2:エントリーは「上昇トレンドの押し目」のみ
SOXLで学んだ最大の教訓は、「落ちるナイフを掴むな」ということでした。 ナンピン買いは、自殺行為です。
だから、私は「買い」のタイミングを厳格にしました。 「下がってから、再び上昇トレンドに転じた(と判断できる)時」 これだけです。
具体的には、移動平均線が上向きになり、株価が一時的に下がって、その線にタッチした(あるいは近づいた)瞬間など、「明確な反発のサイン」が見えた時だけエントリーします。
「もう底値かな?」という願望では、絶対に買いません。 「まだ上がるかも」という高値掴みも、しません。
ひたすら、自分が決めた「買いの型」が来るまで、「待つ」。 投資とは、「待つこと」が仕事なのだと、200万円と引き換えに学びました。
【第5章】月300ドルの「本当の価値」
この2つのルールを、ただひたすら、機械のように繰り返す。 使っている資金は、5,700ドルだけ。
その結果、どうなったか。
毎月、約300ドルの利益が、安定して生まれるようになりました。
月300ドル(約4万5千円)。 200万円の損失に比べれば、焼け石に水かもしれません。 「そんな少額、いつになったら200万円取り返せるんだ」 と、昔の私なら思ったでしょう。
でも、今の私にとって、この「月300ドル」は、かつてSOXLで得た「1日で数十万円の含み益」よりも、何百倍も価値があります。
なぜなら、この300ドルは、 「自分で確立した、再現性のあるルール」 によって生み出された、「本物の利益」だからです。
そこには、まぐれも、ギャンブルも、熱狂もありません。 あるのは、冷静な分析と、ルールの徹底だけ。
この「小さな成功体験の積み重ね」が、SOXLでズタズタになった私の自信を、少しずつ、でも確実に回復させてくれているのです。
【第6章】あなたへ:失敗は「最強の教科書」だ
この記事をここまで読んでくださったあなたも、きっと、何かに悩み、もがき、あるいは大きな失敗を抱えているのかもしれません。
私が200万円を失って、心の底から学んだことがあります。
それは、「失敗は、終わりではない」ということ。 むしろ、失敗は「最強の教科書」だということです。
失敗した時、私たちは2つの選択を迫られます。 一つは、「もうダメだ」と全てを投げ出し、自分を責め続けて、立ち止まること。 もう一つは、「なぜダメだったんだ?」と徹底的に分析し、それを「二度と繰り返さないためのデータ」として、次の行動に活かすこと。
SOXLで失った200万円は、もう返ってきません。 でも、その「痛み」と「教訓」は、私の血肉となり、今の「月300ドルを稼ぐルール」の土台になっています。
もし、あの失敗がなければ、私は今も「一発逆転」の夢を見て、感情的なギャンブルトレードを繰り返し、いずれはもっと大きな金額を失っていたでしょう。
そう考えると、あの200万円の損切りは、私を「投資家(もどき)」から「トレーダー(の卵)」へと変えてくれた、必要な「授業料」だったのかもしれません。
だから、もしあなたが今、何かに失敗して立ち直れないと感じているなら。
どうか、自分を責めすぎないでください。 そして、その失敗を「ただの失敗」で終わらせないでください。
泣いてもいい。落ち込んでもいい。 でも、いつか顔を上げたら、その「失敗という名の教科書」を、ゆっくりと開いてみてください。 そこには、あなたが次に進むための「答え」が、必ず書かれているはずです。
まとめ:小さな一歩を、今日から
私の戦いは、まだ始まったばかりです。 200万円の損失を取り返す道は、果てしなく遠い。
でも、私はもう焦りません。 「1.6%」の小さな利益を、石畳を一枚一枚敷き詰めるように、コツコツと積み上げていくだけです。
あなたも、一緒に始めてみませんか? 投資じゃなくても、構いません。 ダイエットでも、勉強でも、仕事でも。
大きな失敗をした後だからこそ、見える景色がある。 大きな一発逆転を狙うのではなく、 「昨日より0.1%でも賢くなる」 「決めたルールを、今日一日だけ守ってみる」
その「小さな一歩」こそが、絶望の淵から這い上がる、唯一の方法だと信じています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 あなたの「再起」を、心から応援しています。

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